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三国志までの中国・・・③漢帝国

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「漢」って国は中国史を語る上でかなり大事というか、基本というか・・・


 詳しく書くときりがないので、前にも書いたように歴史を学ぶことで「先人達の失敗を繰り返さないようにする事、築いてきたものをより良いものにし引き継ぐ事」をコンセプトに、流れと学ぶべき点に絞ってみますね~

 まず「漢」は、日本でもお馴染み「漢字」の「漢」、中国人の大半を占めて世界一人口の多い民族といわれる「漢民族」の「漢」。そのルーツ。ってだけで凄くないすっか!!!!


 「秦」が建国から15年で滅びたことと、その原因は私見を交えて前に書いたけど、「漢」は建国から400年余続くんさ。厳密にいうと途中で「新(しん)」って国の時が15年くらいあるけど、まあ「さざ波」ですよ。「漢」の歴史の中ではね。

 「漢」の建国には少し触れねばね。学びがいっぱい!!

そして私の情報の90%はこれ↓ 司馬遼太郎氏の「項羽と劉邦」

  




勿論、小説だからエンターテイメント性も満載だけど、大事な流れを掴むには最適。
一気に上中下と3冊いくくらい、面白い。

秦は始皇帝の死後、各地で反乱が起こり始めるんさ。

始皇帝の生前は国民は不満があっても、表立って行動できなかったんやね。
広い中国全土に威厳を浸透させた始皇帝はやはり傑物。

短期的には「恐怖政治」も統治の上では有効なのかもね。
国民は嫌やろけど・・・

始皇帝の死後に秦の政治に不満をもって反乱を起こした一人が「項羽(こうう)」、項羽の部下に近い仲間として一緒に戦ったのが「劉邦(りゅうほう)」

最終的に項羽と劉邦が仲違いして喧嘩。
劉邦が勝利して漢建国者となる。何と「農民」出身!!!。凄すぎ!!!

農民出身から中国統一するって天才?
全てにおいて凄い才能の持ち主?

普通はそう思うよね。でもね。全然なんさ。はっきり言って無能・・・

反対に項羽はね。武の方は達人、右に出るものなし。日本で例えるなら江戸時代の宮本武蔵。
そして智の方では叔父に「項梁(こうりょう)」ってのが付いてて、二人合わせると無敵。

だから項羽が勝って普通やん。
二人の能力だけ考えたらコールドゲームよ。項羽のさ。

なのに最終勝者は劉邦。
これって学ぶこと、たくさんある気配ムンムンやん。

ではまた私見を交えまして解説ね。

まず項羽の欠点がまあまあ致命的。

・人間観察力の欠如。
 ⇒簡単に言うと人を見る目がないの。
  項羽の没落は叔父の項梁の死から始まってると思うんやけど、項梁以外の人の話が聞けない。
  おそらく項梁以外にも周りに優秀な人間はいたけど、気付かない。
  自分の考えることが一番正しいと勘違いしてる。
  組織を動かす人間ではないんさな。
  こういう人、どの組織にもいるんじゃない??プレーヤーとしてはいいけどって。
  劉邦を殺せる機会もあったのに、「殺す価値なしの無能」と判断してしまい、劉邦の凄さに気付い
  た時には手遅れという・・・

・ケチ
 ⇒しょぼいよね。
  でもこれが秦を亡ぼして、殆ど項羽の天下って時に起こる反乱の引き金。
  戦いの後で頑張った人にご褒美をあげることを「論功行賞(ろんこうこうしょう)」って言うんや
  けど。自分以外を見下してる項羽はみんなの頑張りが分からない・・・
  項羽がみんなにあげる戦績に対するご褒美にほぼ全員が不満という・・・情けない状況・・・

・冷酷・残虐
 ⇒基本は「敵対する奴は殺しつくす」
  秦の兵隊20万人を生埋めしたって話もあるくらい。
  ただこれはこの時代なら、見方によっては長所でもあるな~と
  短期的に掌握するには打ち手の一つともいえるかな。
  ただ限度と状況によって民心は離れたわけやけどね。

劉邦の長所。
これがね。上にあげた項羽のない部分を全て持ってるのよ。

 最初に「劉邦は無能」と書いたから、矛盾やんと思うかも、やけど・・・
 付け足すとね「戦争においては」無能ですよ。

 剣も槍も弓もダメ。戦略もからっきし。
 群雄割拠の時代に天下人になれる才能はないの。

 現代にも通ずるとこあるでしょ。
 この時代はもろに喧嘩が強い者が偉くなる。頭脳か腕っぷしかですよ。

それがない中で天下をとった劉邦の資質とは、まさに項羽の真逆・・・

・人たらし
 ⇒人望があるってことと、もう一つ「ほっとけない」と思わせる。
  だから悪い百姓仲間の親玉になって、担がれて戦へ参加。
  人望だけで優秀な人間が集まる。
  集まった優秀な人間を適材適所に配置する能力があったか、それができる人間をしかるべき役職に
  配置したかのどっちかやけど、おそらく後者。
  蕭何(しょうか)ってやつがやったと思う。

・大盤振る舞い
 ⇒無一文の百姓から成り上がってるから、人にモノをあげて自分の取り分が減ることに執着がない。
  まあ「人たらし」の要因の1つやよね。
  男が惚れる男の典型。「気前良さと潔さ」

・農民出身
 ⇒これね、大事でしょ!!!。
  自分や自分の家族は重労働や重税で疲弊しまくってた。
  それを机上論ではなくて経験してる・・・スーパー重要。
  だから民心を鷲掴みにできたんでしょね~
  現代の政治家選び、選挙に役立ててほしいな。

  庶民の生活で何が問題か、苦しいか
  2世議員で裕福な生活しか経験なくて、それ真剣に考えられますかね?
  全員出来ないとは言わないけど、大半無理でしょ。
  偉くなっても驕らない庶民出身を選ぼうよ。
  その前にそういう人達が多数立候補できる、
  そういう人達に選挙区をこえて投票できる制度を作ってもらわねばね。

で、有名な四文熟語である「四面楚歌」が項羽の最後の場面。
意味は「四方から敵の楚の歌で周りは敵だらけ、孤立無援」なんやけど、

「楚(そ)」は項羽の国なんさな。
味方だった楚の兵士も劉邦についてしまった。
味方が敵となっての「孤立無援」・・・これ聞くとより悲しい孤立無援でしょ。

そして項羽の自害によって劉邦の勝利となり、
今後400年以上続く漢王朝の始まりとなるのです。パチパチパチ!!!

こんな大昔の出来事、漢の建国は歴史の重みが詰まってるはずよ。
日本では弥生時代、200年後に中東でイエス、キリスト誕生です。

400年後に後漢王朝の権威が失墜して、再び群雄割拠の時代が来るんやけど、

それが「三国志」の時代。

少しと言いながら長くなってしまった・・・
今回はここまでにします。

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